私の友人は言った。
「どんな人にも平等に与えられているものが2つある。1つ目は時間。2つ目は悩みがあること。」
本を読んだところでそんな悩みが解決されるだろうか?それはわからない。
しかし、解決へと向かおうとするその姿勢は大切なことだ。
だからこの本を読んだ。
日本青年心理学会が企画した
「君の悩みに答えよう 青年心理学者と考える10代・20代のための生きるヒント」
という本だ。
この本は10代・20代の悩みを専門的な人たちが全力で解答してくれる内容となっている。
家族や人間関係、進路、勉強、恋愛と幅広くたくさんの悩みとアドバイスが盛り込まれている。
その網羅性は高い。
また、親や先生と言った10代・20代との交流がある方にもハッとさせられる内容が含まれている。
さらにページの右端に一言でその主張がまとめられているため読みやすい。
私は現在3つの悩みがある。
「生きやすくなるには」
「劣等感」
「出会い」
我ながら普段真面目に生きようと努力している人に陥りがちなことだと思う。
きっと共感する人もいると思う。
これらに深掘りしていく。
3つに通じること
いい学校に入っていい会社に入る。そして安定した暮らしをする。
この決められたレールが嫌だ。と相談している方がいた。
それに対して、考え方が大切だと解答している。
例えばその決められたレールを堅苦しいものと捉えることもできるし
幸せな道へのハイウェイとも捉えることもできると。
この本の全体的な解答に共通することだが「考え方」がキーになる。
これは劣等感にも当てはまる。
自分のやっていることに自信が持てない。
他の人との比較により劣等感を感じる人もいると思う。
でも、逆に考えれば劣等感を感じるということはその方向に自分のなりたいもののヒントが隠されていることでもある。
本の中では、ウサインボルトに100mで負けていても悔しくないがライバルに負けるのは悔しい。
それはそのライバルに勝ちたいからであると紹介されている。
私も、同期の研究が進んでいたり実績を持っていたりすると「ムムッ!」となる。
この理論によれば、それも自分が「ムムッ!」となる理由を教えてくれていることになる。
そう思えば、少し楽な気持ちになれる。
そして、そのなりたい自分に向かって努力することが出来る。
そう思うとそういった同期やライバルという存在がとてもありがたく感じる。
感謝だ。
こういった新しい概念や気づき、価値観という点で新しいことに挑戦したり、多くの人たちとコミニュケーションを取るのは大切だと述べている。
それは「出会い」に通じることかも知れない。
私は自分のスキルアップの為に時間を使ってきた。なので出会いがないのは仕方無いことだと思っていた。しかし、自信が無かっただけなのかも知れない。
実際にこの本にも「出会いがないです」と嘆いている方がいた。
その答えは自分を受け入れること。
自分を否定すると自分と関わる人間を否定することになる。
そしてここでも考え方が大切になる。
悪いことばかりにフォーカスせず、良いとこを見つけてみる。
自分に優しく出来れば人にも優しく出来る。
自分を受け入れることは他人を受け入れることに繋がる。
そうすれば人を理解することが出来る。
人を理解することが出来ればきっと生きやすくなると思う。
だから、その概念を広げるべく、新しいことに挑戦し、様々な人たちと交流していこうと思う。
「やりたいことをみつけよう」と主張されることが多い現代において、
「やりたいこと」はその先にあるのかも知れない。
「自分を受け入れることで人を理解する」という考え方と「挑戦」について学んだそんな基本的でありながら忘れかけていたものを思い出させてくれる内容であった。
コメント